乳がん検診は、受けるだけじゃダメ!大切なことは「検査の質」
2月は、母の命日のため実家へ帰省。
昨年は、父が心筋梗塞で入院するなど、母の墓参りどころではありませんでしたが、今年はゆっくり過ごすコトができた墓参りでした

そして今日から3月。
区役所で「乳がん予防」をテーマにした、公開講座がありお出かけ。
「乳がん」の市民向け講座は、過去何度も出席しているのですが、出席するたびに知るコトが多い。
やはり、新しい情報・知識を知り、バージョンアップを図らなくてはいけませんね。
何より今回の講師は、私の乳がんを見つけてくださった先生。
当然、行かなくては!と思い、出かけてきました。
冒頭、昨年乳がんの告知をされた北斗晶さんのお話しから、スタート。
北斗さんの場合、毎年のように乳がん検診を受けていたのに、乳房全摘、抗がん剤治療、その後ホルモン療法の予定もある、という発表でした。
そこで先生が呈した疑問は「毎年検診を受けていたのにも関わらず、全摘・抗がん剤という強い治療を必要となってしまったのか?」という点。
おそらく、多くの人にとってもこの「毎年検診を受けていたのに、なぜ?」という、疑問を持たれていた方は、多かったのでは?
実際、北斗さんの状況を検査時から見ていたわけではないにしても、大がかりで強い治療を行う必要があったのは、「検査の質」に問題があったのでは?というのが、先生のご指摘でした。
決して、北斗さんの検診を担当していた医療施設や医療者を批判しているわけではありません。
ただ、「検査の質」の重要性という点で、私たち生活者も知る必要がある、という趣旨のお話しでした。
今の「乳がん検診」の基本は、40歳~50歳までは「マンモグラフィ」2方向撮影を2年に1回。
50歳以上であれば「マンモグラフィ」1方向撮影を毎年、という内容が推奨されている。
日本の検診率はいまだに30%に届くか届かないか?という状況。
加えて、市民健康診断などでおこなわれている「乳がん検診」の施設の中には、検診を十分できるのかな?というレベルの施設も含まれている、というお話でした。
「え~~~ウソ!

その基準を設定しているのが、NPO法人「精中機構(日本乳がん検診精度管理機構)」。
この「精中機構」が設定している、「認定技師」さんや「認定医師」、それだけではなく「技師や医師を配置し、マンモグラフィなどの設備でも、基準を満たしている医療施設」という3拍子がそろった医療施設で、検診を受けなくては意味がない!ということでした。
「技師」さんというのは、いかに左右対称のマンモグラフィを撮影できるのか?などの技術レベルの高さを持った技師であるか?ということ。
「医師」は、そのマンモグラフィの写真から「乳がん・乳腺腫など乳房内の病気を読み解く力」を有しているのか?という点。
「施設」は、技師さんや医師だけではなく撮影機材などが適切に設置されているのか?という点が、認定施設の判定基準となるようです。
これら3つがそれって、はじめて「正しい診断」ができる、という「三種の神器」ならぬ、「三種の基準」。
ただ残念ながら、今の健康診断で「乳がん検診」を実施している病院などの施設の中には、これらの「三種の基準」が備わっていない医療施設も数多く含まれている。というお話でした。
幸いなことに、私は最初の乳がん検診の時から、これらの3点において、問題なし!!という施設で、検診を受け・手術をすることができました。
私の場合は、様々な部分でラッキーが重なった部分も多く、その偶然には感謝している。
では、どのような病院であれば問題がないのか?
精中機構: マンモグラフィ検診施設画像認定施設
精中機構:検診マンモグラフィ読影認定医師リスト
精中機構:検診マンモグラフィ撮影認定診療技師・医師リスト
この3つのリストに掲載されている、医師や撮影技師、マンモグラフィ設備がある病院が、「最低限の検診の質を持つ施設」ということになるという、説明だった。
病院の設備だけでも✖、医師だけでも✖、技師さんだけでも✖・・・3つの条件が備わっているコトが、大切なのだという。
私の場合、乳がん検診の時点でこの3つの条件が整っていたこと。がん拠点病院との連携がスムーズであったコトなどから、最初の検診から治療(と言っても、手術だけでしたが)が早かった、ということだと改めて知った。
ちなみに、マンモグラフィで「痛い

私も毎年受診するのですが、毎回痛い

その理由は、胸を引っ張ってプラスチックの板に挟むからなのですが、胸を引っ張るのは「撮影面積を大きくするため」、プラスチック板でギュ~~~ッと挟むのは、X線(放射線)被ばくを少なくし、鮮明な画像を撮影するため、だそうです。
また、マンモグラフィが苦手な部分をフォローするのが「超音波」による検診。
本当はマンモグラフィ+超音波の検診を受けてください、ということでした。
今回参加されていた方は、小さなお子さんを連れた若いママさんとご高齢の方が多く、実際の「乳がん世代」の方が少なかったことが残念だった。
「乳がん世代」=30代後半~50代前半の女性こそ、本当はこのようなお話しを聞く必要があると思うのですが、なかなか難しいのでしょう。
本当は、この世代こそ家計支出が増える時期だからこそ、積極的に「質の高い乳がん検診」を受ける必要があるのです。
なぜなら、私のような早期で乳がんを見つけ・治療をすると、家計負担が軽いから。
実際、私の場合、10日間の入院で10万円程度の出費。
前の検査代を含めても、20万もありませんでした。
術後の経過検診でも、ホルモン療法や抗がん剤治療をしていないので、検査代のみ。
ホルモン療法のためのお薬代も安くはありませんし、抗がん剤での治療となると・・・「高額医療制度」を活用する必要があります。
その点での理解も、深めてほしいところです。
若いママさんたちは、「授乳期や卒乳と乳がんの関係や検診について」など、積極的に質問されていたのが印象的でした。
NoTitle
ゆっくりお墓参りが出来てよかったですね
北斗さんのこと、運がわるかった・・としか言いようがないのが歯がゆいです。
人間がやることだから完璧ではないにしても、3点が揃わないと発見が遅れるというのでは、何のために検査を受けているのか?納得行かないですよね。
同じ検査をするのに、著しく技量などの差があっては困りますよね。
北斗さん早くお元気になられるといいですよね