さらな日記 

某水色サッカーチームを偏愛する、元気過ぎる乳がん患者。乳がんサバイバーを目指す、乳がん「備忘録」兼徒然日記 「さらな」とは、サンスクリット語の「安らぎ・癒し」と言う意味

臨床試験と治験-市民公開講座6-

すみません、引き続き「第49回日本癌治療学会学術集会 市民公開講座in名古屋」の続きです。

各先生方、関係者の方の講演の後は、パネルディスカッションへと進んだわけですが、その内容をUpするには、ちょっと難しいのでポイントとなった点や、当日、ご一緒させていただいた学術集会へ参加されていたがん患者さんや患者会の方から伺った内容などをUpしていきたいと思っています。

パネルディスカッションで話題になったこと
1.治験の方法 
日本では一般的に「治験」そのものにあまり良い印象がもたれていない理由は、「実験台」という印象がある、というのはご存知の通り。
その他に心配されるのが、「(治験中に)病気が進行してしまうのではないか?」という心配。
「希望のちから」のワンシーンにもありましたが、実は現在標準治療となっている抗がん剤と併用して治験薬を使うので、治療としては通常の治療が行われるということ。
通常治療+治験薬投与という、治療内容。
もちろん、通常治療中に治験薬を一緒に投与するのではなく、通常治療1クール、治験1クールという順番
だからこそ適応者は「治療の選択肢の一つ」として考えて欲しい、というコトのようです。

2.治験のリスク  
治験を実施するに当たっては、その患者さんに対して不利益が発生しないように、あらゆる防止策をとることが大前提になっている
たとえば、「治験に参加していることを他の患者さんに知られるのでは?」とか、「製薬会社などに自分の情報が漏れるのでは?」といった、コトは一切心配しなくても大丈夫。
何より、治験を実施する病院では「倫理委員会」を設けて、担当分野の医師だけではなく、病院内の様々な医療関係者が、治験計画から実施、その効果分析に至るまでチェックをしている。
逆に言えば、それだけのスタッフが必要となるわけで、当然のことながらそれだけの医療スタッフがいる病院というのは、それだけ外科も内科も充実した施設だといえる。

3.治験非適用患者
「治療の選択肢の一つとして考えて欲しい」と言われても、実は非適用者となる患者さんがいらっしゃいます。
その患者さんは、「標準治療を受けていない患者」さん。
「標準治療」というと「上・中・下の中クラスの治療」とか「並の治療」と、思われる方も多いようですが、「標準治療」とは、エビデンスで治療効果が確認された、その時受けられる最高の治療法(岩田先生談)。
多くの患者さんは「標準治療」を受けられているはずですが、中には残念なことに「標準治療」を受けていない患者さんもいらっしゃるようです。
代替医療とか、エビデンスがはっきりしていない治療を受けたことがある患者さんなどが、該当するようです。
具体的な治療名は出ませんでしたが、「免疫療法」とか乳がんにおける「ラジオ波熱治療」なのかな?と思っている。
心配な場合は、必ず担当医の先生に確認をしてください 

学術総会で話題になったこと
学術総会に参加されていた患者さんや患者会の方と、ご一緒させていただき、その皆さんからいただいた情報。
「がん対策基本法」を基に、将来的には小学校から「がん教育」が始まる様です。
ただし、教える内容については10年に1度の見直しなので、あまり意味が無いのでは?というのが、患者さんや患者会の皆さんの意見。
これには、私も激しく同意。
というのも、「がん」についての研究は日進月歩。
10年前の「がん研究」を習ったところで、あまり意味が無いような・・・。
もちろん、検診や子宮頸がんのワクチン接種といった行動には移りやすいと思うけど。
それより、学校の授業でそんな時間が取れるのかな?と、もっと単純な疑問がありますけど・・・。

もう一つが「がん」を「生活習慣病の一つ」として位置づける、という動きがあるコト。
確かに、がんリスクの要素には「生活習慣」によるものがある。
たとえば、喫煙や運動不足、高脂肪・高たんぱくな食事・・・。
でも、それらは要因の一つでしかなく、私などはこれらには当てはまらない乳がん患者。
確かに乳がんリスクとなる「出産経験が無い・(当然ですが)授乳経験が無い」という項目には、当てはまりますが、それ以外は無い。
「出産経験も授乳経験もある乳がん患者」さんだって、たくさんいらっしゃるのでは?
厚労省の思惑は、わからないわけではありませんが、「がん」を生活習慣病の一つとして位置づけるのは、無理がありすぎ。
これには、患者さんや患者会の方々も怒り心頭でした。

ご一緒させていただいた患者さんや患者会の方は、実は名古屋の方ではなく広島や京都、大阪などからわざわざ学術集会参加のために来られた方々。
「名古屋でこれほど豪華ラインナップのがん公開講座があるなんて、ラッキー!!」という、軽々しさで参加したことを反省。
でも帰りがけに「あなたのような元気な患者が、キチンと情報を発信して検診を勧めることが大切なのよ!」と、元気つけられて帰ってきました。

計6回の臨床試験と治験についてのエントリ、お付き合いいただきありがとうございました。
乳がんだけではなく、がんという病気そのものはとてもありふれた病気になりつつあるコト。
でもその治療はとても難しく、様々な問題を抱え、その一部は患者自身にもあるということを、ご理解いただけたらうれしい限りです。
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プロフィール

のんチャン

Author:のんチャン
某水色サッカーチームサポで、元重度鉄欠乏性貧血患者
2010年3月乳がんの手術。現在普通に生活。
乳がん「備忘録」兼サッカーやお料理などを気ままに不定期更新。
本業は、密かに「地域密着系スポーツ・マーケティングプランナー」を目指す、売れないマーケティングプランナー
母屋ブログはこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/happy-kernel-0297

乳がんと闘うみなさまへ
「患者力を高める5のポイント」
1.不安や疑問があった時は、再予約をしても聞くようにする
2.大切な面談(検査結果を聞くような時)は、家族や友人と一緒に聞く
  もし、一人で行く場合は、レコーダーなどに録音をする
3.聞きたいコトは、5つ程度のポイントにまとめ、メモにし診察時に見せるようにする
4.自分の希望や考えを伝える
5.医師の目を見て話す
  もし、目を背けるような担当医であれば、「○○先生」と呼びかてでも自分に向かせる
 
以前出席させていただいた「J&J・乳がんメディア&ブロガーセミナー」で、医療ジャーナリストさんがお話されたコトです。
是非、参考にしてください。
そして「がんサバイバー」を目指しましょう。

乳がんについて詳しく知りたい方へ
日本乳癌学会のサイト内に、一般向けサイトがあります。
リンクを貼りましたので、そちらからアクセスをして下さい。
乳がん?と思ったら、必ず専門医に相談をして下さいね。
そのための参考サイトです。

「質の高い乳がん検診」を受けるため、NPO法人日本乳がん検診精度管理機構認定の施設、マンモグラフィ読影医師、そしてマンモグラフィ放射線技師のいるリストを参考にしてください。
「施設・読影医師・放射線技師」の3条件が揃うことが、重要です。
それぞれのリストをリンクしました。ぜひ参考にしてください。


国立がんセンター精神腫瘍学グループでは、患者さん向け「質問促進パンフレット」等を用意しています。
下記リンクよりアクセスをお願いします。
PDFファイルですが、是非、重要な面談の時の質問などにご活用ください。

名古屋のがん拠点病院で「傾聴会」を開催している、NPO法人ミーネット。
乳がんに限らず、がんについて不安なことがあれば気軽にご相談下さい。
また、市民向け公開講座なども開催しています。
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乳がんと子宮体がん経験者の桃杏さんが、乳がん患者さん向けの傾聴会を東京で始められました。
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