Stay Hungry Stay Foolish
先日亡くなられたappleのスティーブ・ジョブズ氏が、以前スタンフォード大学の卒業式に呼ばれた時の、祝辞の最後の言葉。
それが「Stay Hungry Stay Foolish」だった。
この言葉の訳として一般的なのは「ハングリーであれ、愚か者であれ」となるようだ。
でも私は「自分の人生に対して貪欲に生き、自分に愚直であれ」と言っている様に思う。
と言うのは、この言葉の前にジョブズ氏自身が自分が「膵臓がん」に冒され、手術をしたことを卒業生や大学関係者の前で話しているから。
おそらく、私だけでは無く「がん」と言う病を得た人たちの多くが、この様な心境に至るのではないだろうか?
例え早期で完治が見込まれる状態であっても、「死」というモノを感じ、受け止め、「余命」というコトを考えながら、自分の人生や生き方を考え直すのでは、と思うからだ。
特に、40代~50代前半のいわゆる「働き盛り」で「がん」という病気と対峙するコトになると、「これからの自分の生き方」というモノを改めて問い直し、「(自分が)納得できる時間の過ごし方」というモノを模索するのではないだろうか?
もちろん、この様な考えに至る患者さんばかりでは無いと思う。
逆に言えば、この様な考えに至る患者さんは、とても元気な気力の持ち主で「自分なりのがんとのつきあい方」ができる人のような気がする。
私が、その場合に当たるかどうかは別にして。
これが70代、80代と言った高齢者の癌患者さんであれば、違った感じ方になると思うし、20代~30代前半であればまた違った感じ方、考え方になると思う。
その考え一つ一つが間違いでは無く、その考え、感じ方に対して「愚直に生きる」コトもまた大切なコト。
もっと大切なコトは「自分を信じるコト」なのだと、ジョブズ氏は言っているのではないだろうか?
その意味で「がん」は、「人生のレッスン」を与える病気なのかも知れない。
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